定本 廣津柳浪作品集を入荷いたしました。

昭和57年 冬夏書房

廣津柳浪(1861~1928年)。小説家。肥前長崎に生まれる。東京大学医学部予備門に入学するが病気により断念し、実業家を志し大阪商法会議所の書記、農務省の官吏となるがそれも流れてしまう。そこで政治小説『女子参政蜃中楼』を発表したことで注目を浴び、硯友社の同人となる。『残菊』(1889)、『おち椿』(1890)、『小舟嵐』(1890~91)と主観的な作品を次々に発表する。95年からは写実的な手法へ進み、深刻小説『変目伝』『黒蜥蜴』『亀さん』を、96年には心中物の傑作である『今戸心中』『河内屋』を完成させた。愛欲のもつれや人間関係にある怨念などを追及し、また庶民の貧しい生活を描写するなど文学界でも異質な存在感をもっている作家である。

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