1986年 内田百閒 福武書店
夏目漱石の門下生の一人で夢の光景のように不可解な恐怖を幻想的に描いた小説など、独自の論理でユーモアに富んだ随筆を多数執筆し、名文家としても知られている。
代表作には『冥途』『旅順入城式』『百鬼園随筆』『阿房列車』などがある。
鉄道に関しては「目の中に汽車を入れて走らせても痛くない」というほど愛していた。『阿房列車』では北海道を除く日本全国を旅している。また、鉄道のみならず飛行機も好きで、法政大学教授時代には飛行機好きの学生たちを率いて航空研究会長をしており、随筆でもその飛行機愛を吐露している。また、船旅の随筆も残しており、乗り物好きとして知られていた。
恐怖と笑い、幻想とリアリズム、痛烈な諧謔。
稀有の文章で自らの世界を紡ぐ百閒文学を新編集で網羅した全集。
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