2013年 東京創元社
大坪 砂男(1904-1965)
探偵小説作家。筆名はE・T・A・ホフマンの「砂男」に由来する。
作品はすべて短篇である。山田風太郎、高木彬光、島田一男、香山滋と共に、江戸川乱歩から「探偵小説界の戦後派五人男」と呼ばれた。
全4巻の文庫が揃いで入荷いたしました。
第1巻は警視庁鑑識課の技官・緒方三郎シリーズ全作を始めとする本格推理篇。
第2巻は、佐藤春夫の推薦を得て、探偵小説雑誌『宝石』に掲載された出世作「天狗」を初めとする〈奇想篇〉と単行本初収録作「ものぐさ物語」「真珠橋」を収める〈時代篇〉の二部構成となっています。
第3巻は、探偵作家クラブ賞を受賞した表題作「私刑」のほか充実の十八篇。
第4巻は、幻想の極致を極め、澁澤龍彦が絶賛した表題作「零人」をはじめとする、幻想・SF篇。単行本未収録エッセイが多数収録されています。
独特の心理描写と奇想的なアイデア、時には社会問題への提起を織り交ぜ構成される作品は、単なる推理小説にとどまらず、人間の深層心理や社会の闇を鋭くえぐる文学的な深みを持っています。




