2009年 春風社
小林健
1951年東京生まれ。慶應義塾大学文学部英文科卒業後、英国留学、旅行会社勤務などを経て、明海大学ホスピタリティ・ツーリズム学部教授。ツーリズム論、観光ビジネス論などを講じる一方、文科省検定高等学校英語教科書の著者代表を務める。
1908年に行われた日本初の民間での海外観光旅行。
その発表から出発まで、そして出発から帰国までの1日を可能な限り克明に記録した本書。その1日1日の旅程から観光経路、その日の天候にいたるまでツーリズムを論ずる著者が細部まで”執拗”ともいえるほど詳細にこだわった内容になっています。また渡航者の帰国後の感想や取材についても取り上げ、「何を見て、何を感じたのか」という当時の日本人が実際に触れた海外について、新鮮な感想も見どころの一つとなっています。歴史的な側面から見ても大変興味深く楽しめる1冊になっています。